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9月も後半となり過ごしやすい日も多くなりましたが、まだまだ夏のように暑い地域もありますので、体調管理には十分に気をつけていきましょう。

さて、7月に行われた代表・佐々木純、医学顧問・佐野正行先生、しゅういちろう内科クリニック院長・高橋秀一郎先生によるスペシャルトークショーでは、「免疫について一から学ぶ」というテーマのもと、免疫を整えるために気をつけるポイントなどを具体的に学びました。

季節の変わり目で体調を崩しやすい今こそ、免疫を整えることがとても大切です。
そこで今回は、トークショーでお話しいただいた内容の一部をお伝えいたします。
ぜひご参考になさってください。

免疫を整える上で重要な臓器「腸」

免疫細胞は骨髄で作られ、各所に散らばりますが、その免疫の7割は腸に集まっています。これは、ウイルスや細菌などの有害物質は口から入れる食べ物を通して入ってくることが多く、腸から吸収する際に体内に入るのを防ぐためには、腸に免疫細胞が多くいる必要があるからです。

リーキーガット症候群

腸は、優れた機能を持っていますが、腸内環境が悪化すれば、腸の細胞に隙間ができ、その隙間から有害物質が入ってしまいます。これを「リーキーガット症候群」といいます。
リーキーガット症候群になると、腸で過剰な免疫反応が起こり、アレルギーやアトピー、自己免疫疾患(自分の細胞を自分で攻撃してしまう病気)、疲れやすいといったあらゆる症状が起こってしまいます。

腸内環境を悪化させないために
免疫細胞がしっかりと働くために腸内環境はとても重要です。
腸内環境を整える基本の3箇条をご紹介します。

1.「グルテン」「カゼイン」を摂取しない

グルテンは主に小麦に、カゼインは牛乳・乳製品に含まれているタンパク質です。日本人の9割以上の人はグルテンとカゼインの不耐症(特定の食品を消化が上手くできない状態のこと)があるともいわれており、これらの未消化のものが腸に溜まると、腸の中で炎症を起こしてしまいます。
普段からグルテンとカゼインの摂取をなるべく控えるようにするのが望ましいですが、特に今現在体調を崩している方は小麦製品(パン、麺類、お菓子類など)、牛乳・乳製品はやめるようにしましょう。

2.薬の過剰摂取に気を付ける

薬も腸内環境を悪化させてしまう原因の一つです。
そのため、普段からできる限り薬を服用しないことも必要です。
特に、抗生物質は細菌を殺す薬であるため、摂取すると腸内細菌も殺してしまい、リーキーガット症候群の原因になります。痛み止めも使い続けると同様にリーキーガット症候群が起こります。
ただ、薬がどうしても必要な場合(頭痛のために眠れないなど)には摂取し、できるだけ早く薬をやめるようにすることを意識しましょう。

3.ストレスと上手に付き合う

佐野先生のお話の中で、「毎日を幸せに過ごしている方の方が免疫力が高い」ということが統計的に分かっているというものがありました。
腸と脳は密接に関係しているとされ、「腸脳相関」とも呼ばれています。脳がストレスを受けると腸の働きが悪くなり、下痢や便秘になったり、その逆に腸内環境が悪化すれば、自律神経が乱れ、様々な不調が起こります。
そのため、腸を整えるためには日常のなかでのストレスをコントロールする必要があります。例えば、人間関係でのストレスがある場合には、「すべての人の当たり前(常識)は異なる」ということを知っておくことも大切だそうです。常識は人生での経験によって形成されるものなので、違う人生を歩んできた者同士の常識は異なることが大前提にあれば、ストレスのコントロールができるとのことでした。

最後に、ケイ素に期待できる効果についてです。
食物繊維は腸内環境を整えるために重要で、腸の蠕動運動を活性化し、便通を良くしたり、善玉菌を増やすため腸内環境を整えてくれます。
そして、ケイ素は植物性食物繊維の主成分であることから、食物繊維の働きを強化してくれます。その結果、腸内環境を整え、免疫を整えることができるのです。

腸から免疫機能を整えて、心も体も健やかに過ごしていきましょう。

(2024.9.20)